熊本市北区でネコの保護活動を行っている女性の自宅などで、100匹以上のネコが死んでいた問題について、熊本市は動物虐待の疑いも視野に調べを進めている。動物保護団体などについて取材を行う記者に話を聞く。
1匹当たり1万円を上限に補助も
Q:動物保護団体に所属する女性宅での多頭飼育の崩壊が問題の背景にあるとみられているが、そもそも動物保護団体とはどのようなものなのか？
前田美沙希記者：
熊本県や熊本市の動物愛護センターによると、動物保護団体はあくまでボランティア団体。熊本県や熊本市への登録などは義務付けられていない。
しかし、女性が所属する団体は、熊本県が保護した動物を預かる協力団体として、熊本県の登録を受けていた。譲り受けた動物の飼い主を探すための活動には1匹あたり1万円を上限に、ワクチン代などの実費が補助されるという。
熊本県は、保護したネコが団体を通じてこの女性の手に渡っていた可能性もあるとして、調査している。
動物保護の活動は基本的に各団体の任意
Q：ボランティアという話だが、団体の活動資金はどうなっているのか？
前田美沙希記者：
熊本市で保護ネコ活動をしている別の団体の代表によると、ネコ1匹を育てるのに、最低でも1カ月で1万円から1万5000円がかかるという。病院を受診すれば、もっと多額の費用が必要となる。
しかし、その資金は基本的に団体が『手出し』しているのが現状だという。熊本市によると、営利目的ではない活動でも、一定数以上の動物を飼育するなど要件を満たす場合には、熊本市に届け出が必要。
しかし、動物保護の活動は基本的に各団体にゆだねられていて、行政などが管理するものではないというのが実情。
（テレビ熊本）
